静岡県大井川沿いは、江戸、明治、昭和期の趣が残っている。有名なのはSLの大井川鉄道や世界一長い木造の蓬莱橋であるが、明治期のレンガ作りの建物が工場の敷地内にそのまま残っている。工場の敷地内なので、一般の人は立ち入り禁止である。どうしても入りたい場合は、その会社に営業に行くか、仕事を依頼するか、従業員になればよいだろう。
岡崎は徳川家康が竹千代の時には、この周辺は織田、今川勢の勢力圏で、家康にとっては苦しい時代を過ごした場所である。岡崎名物八丁味噌の「八丁」とは、昔、城から八丁に当たる八帖村(現在八帖町)で作られたことによる。 八丁味噌を作っている店は現在二軒、「カクキュー」と「まるや」である。二軒とも歴史は六百五十年以上と古く、また、隣りどうしでもある。私は10年ぐらい前に「カクキュー」にはよく来ていた。当時「カクキュー」では八丁味噌を使った料理を食べることが出来た。そのうち訪れる人も少なくなり食堂が閉鎖されたので岡崎に行かなくなった。最近昔の幸せだった頃に訪ねた所を巡るということをしているので久しぶりに味噌工場見学に来てみた。さぞや寂れているだろうと思ったら、道路に「きらり通り」の看板立っていた。なにか光るものでもあるのかと思ったらNHKのドラマ「純情きらり」で、「カクキュー」が主人公の旦那さんの実家ということで今、工場見学に来る人が多い。食堂も復活していた。「カクキュー」で工場見学したあと、ついでに「まるや」も見てやるかと思って「まるや」に言ってみると、大駐車場が出来ていた。昔来たときはもっとしょぼくれていたのに。駐車場に入ると「もう工場見学は終わりです」と「まるや」の人に言われる。「あっち(カクキューのことだろう)もきっと終わりですよ。」といわれる。私があっちから来たと知ればさぞや気分が悪いだろうと思い、「カクキュー」のお土産をそそくさと隠してあわてて帰った。
大正10年に建てられたこの消防団屯所は「コロニアルスタイル」と呼ばれる建築様式で、開拓時代のアメリカがヨーロッパの建築を真似て作った木造建築である。明治時代から戦前ぐらいの日本全国にこの様式が広がった。ご近所にある学校や公民館などで古い洋風建築があったらこの建築方式である。この屯所は昭和33年竣工の宇連(うれ)ダム建設の際は駐在所としても使用された。工事で大勢の荒くれ者が流れ込んでくるための治安維持と言うことで、幕末でいう新撰組の屯所のようなものか?
1924年(大正13年)に、東三河全域で営業していた大野銀行本店として建設。戦後、東海銀行時代などを経て、豊川信用金庫鳳来支店三河大野出張所として、使用されていたが、2006年に閉館。 現在では喫茶店「鳳来館」として営業。市民のギャラリーにも解放している。
大正2年に額田郡公会堂・物産陳列所として建てられ、重要文化財にも指定された岡崎市郷土館が、老朽化により閉館になりました。